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	<title>ノート</title>
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	<description>思いつくままに白紙を埋めて生きたい。</description>
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		<title>スクエア２</title>

		<description>私が気になるあの人はいつも仮面の子を見…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 私が気になるあの人はいつも仮面の子を見つめている。
あの人はどこにでもいるような目立たない人で、本人も消極的で正直私とは正反対な人。
眼鏡を掛けた如何にも物静かな印象、というのを全く覆さない。
あの人は本人と同じような大人しい人たちとよく釣るんでいる。
勝手に独りぼっちで寂しい人だと思っていたから、意外と友達がいると分かった時は内心かなり驚いた。

あの人の日課は、あの有名なへんてこな子を盗み見るところから始まる。
友達の輪に溶け込んで、それとなく相槌を打って、それからこっそり仮面の子を見る。
難しそうな本を読んでる時も、目だけこっそりあの子を追っている。
何を見たらそんな顔になるのか分からないけど、少しだけ微笑んだら再び何事もなかったように読書に戻る。
その優し気な微笑みに、視線に、何故か私はいつの間にか惹き付けられていた。

しかし視線のみでも、ストーカー紛いなことをやる気持ち悪い奴のことを見てしまう事実は、全力で否定したい。
しかもそいつが目で追っているのが、あのへんてこな子とくる。
へんてこだからただ行動が気になるだけなのか、それとも私みたいに気になるのか判断は出来ないけど、何としても全力で否定したい。
そう何度か言い聞かせて、その度にぼんやりして友達に心配されて苦笑いをする。
皆にはばれない程度に溜め息を漏らして、この夢が覚めるように背中に腕を回したら、手の甲を控えめに抓っておいた。

ある日の帰り道、本当に偶然たまたま本屋の前を通りかかって、数分くらい足を止めた。
読書なんて柄ではない自覚もあるし、好きでもないけど、あの人が読んでる本を何となく探しに店内に入った。
大体こんなところで用事があるのは雑誌売り場くらいで、奥の方は立ち入ったことがなく、容易には見つからず断念。
別に特別、残念なこともないしと思っていたのに、何故か再び後日訪れてお目当てを購入。
分厚くて文字も小さいし、よく分からない漢字がちらりと見えたけど気にしないでおく。
でも、釣るんでる友達には私の読書姿なんて見られたくないけど。 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2016-06-05T22:04:06+09:00</dc:date>
		<dc:creator></dc:creator>
		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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		<title>登場人物</title>

		<description>共通科目の生徒一覧（一部）。種族に特化…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 共通科目の生徒一覧（一部）。種族に特化した専門科目はそれぞれ別のクラス分けとなる。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">エンドラント</span>　（エン）</span>
　悪魔と人間のハーフ。群れたくない少年。
　つんつんした性格で口下手。それを誤魔化す為に咄嗟に喋ったら、大抵相手の心を抉る発言をしている。
　普段は人の姿をしているが、感情が昂ると悪魔の片翼や尾、牙や角が出る。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">イルシェミア</span>　（イル）</span>
　何の変哲もない人間の少女。
　明るくて社交的でお節介。どんな人に対しても怯まない怖いもの知らずな性格。
　魔術師を目指して勉強中。学ぶことは好きな方。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">リケイ</span>　（ケイ）</span>
　リスイと双子の兄。やや魔力を持った人間。
　口数は少ないけど真面目で堅物。そして少し心配性。彼女を溺愛している。イルとは幼馴染。
　剣士に憧れて真剣に目指している。授業中は眼鏡をかけている。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">リスイ</span>　（スイ）</span>
　双子の弟。兄より多めな魔力を持った人間。
　お茶目でよく喋り、場を盛り上げたい一心で冗談や嘘をつく。周囲の変化に敏感。幼馴染のイルとの無意味な絡みが好き。
　兄を援護するつもりで後衛職（魔法使い）を選んだら、なんか才能あるみたい！…そんな感じ。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">ハミュクオルツ</span>　（ハミュ）</span>
　純血種の天使族の少女。生理的に悪魔は好かないし、争いも嫌いで流血事は失神する。翼は常に生えてて、飛翔も可。
　ど天然で脳内お花畑…のわりに頑固な性格で努力は惜しまない子。究極の味音痴。彼氏のリケイが大好き。
　祝詞や讃美歌などを主に習っている。 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2016-06-02T20:51:26+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
	</item>
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		<title>登場人物（過去編）</title>

		<description>シクスエステレイア
　人間がつくり上げ…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ <span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">シクスエステレイア</span></span>
　人間がつくり上げ、繁栄させた王国の名称。
　魔族が治める帝国が大昔に攻めて来た時はまだ小国で、その時に国の防衛の為に敷いた六角形の陣形がそのまま国になったとされる。現在は国の中枢に巨大な魔力の貯蔵庫を設けて、そこから六方向に供給脈を敷き、六つの頂点に騎士団をそれぞれ置いて守護させている。中枢から延びた供給脈からの魔力で、騎士団の強化とともに郊外に暮らす民の生活も支えている。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">ラギィ・ジェイカー</span></span>
　過去編の主人公。
　世の中の不条理に腹を立てている。性格ともに荒くれ者だという噂がある少年。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">クオ</span></span>
　六つ星と呼ばれる少女。自我はあるが感情はない。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">オッド・ジェイカー</span></span>
　ラギィの実父。厳しさと優しさを持つ男。
　騎士団の団長で「要塞のジェイカー」という異名を持つ程の実力者。国民からの支持も高く、憧れの存在。ただ疎遠気味の息子が気がかり。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">ロハ</span></span>
　放浪者な武器職人。自由人で気が向いたら武器を鍛えているせいか、彼の武器は高値で取引されることが多い。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">エルベリア</span></span>
　騎士団の魔法術師。「魔女」の異名で恐れられている一方で、団長や団員からの信頼は厚い。
　とても美しい女性で一部ファンも多いと聞く。 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2016-05-12T20:44:39+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
	</item>
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		<title>スクエア</title>

		<description>俺の知るあの子は仮面を付けた不思議な子…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 俺の知るあの子は仮面を付けた不思議な子。
仮面には色々種類があるらしく、素顔が見えずとも表情の変化が分かるのだ。
正直凄いと思う。
仮面をいつ付け変えているのか、付け変えてる間に素顔が何故見えないのか謎で仕方ない。
考えてたら気になり出して、いつの間にかあの子を目で追っていた。

普段は笑顔の仮面を付けてることが多いのが分かった。
些細な変化だが微笑のような仮面もあるようだ。
余り怒った仮面は付けることが少ない。
泣いてる仮面もあるのだろうか……、これは見たことがなかった。
あ、照れてる仮面もあるのか。

いつも遠目であの子を眺めてて、こっそり盗み見たりして、観察した。
話したことはまだない。
勇気がない、のかも知れない。
あの子に話しかけて、自分が変な目で見られる勇気がないのかも知れない。
どんな声色で話すのかも知らない。
でもあの子は毎日楽しそうだった。

ある日、茫然と立ち尽くすあの子がいた。
何かを見ていて、そのまま動く気配がない。
いつもの楽し気な雰囲気が感じられなくて、俺はじっとあの子を見つめてしまった。
動いたのは拳のみ、まるで何かに堪えるような握りしめ方だった。

「……あ」

思わず声が出たのは、仮面がこちらを向いたから。
見過ぎたのか、俺は視線を外そうか迷って、思わず出てしまった声に任せて話しかけようと空気を飲み込んでみた。

「こんにちは」

声を発したのは、あの子が先だった。
男なのに情けないとか考える余裕もない。
ただ、とても綺麗な音色の声だなと意識はそっちに流れてしまって戻ってこないのだ。

「そんなに見られてちゃ、照れちゃうなあ」

あの子はそう言って、笑顔の仮面にそっと触れていた。
少し頼りない、震えたような掠れたようなそんな声に、俺は何故か今泣いてるんじゃないかと思った。
直観だけれど。 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2016-05-10T20:32:54+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
	</item>
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		<title>人物集</title>

		<description>祓う者(エクソロサイザー)訓練校の二年次…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ <span style="font-weight:bold;">祓う者(エクソロサイザー)訓練校の二年次。</span>
実技や実習が始まり、二人一組の班を組んで行なうようになる。全て連帯責任である。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">橘アルム</span>　たちばなあるむ</span> 
ボーイッシュな性格で大雑把。体力お化けだから男子にも引けを取らないのでよく無茶をする。
学問は毎回補習組だが、実技は総合的にもトップクラス。武器の具現化は剣が多い。
弱点は雷鳴。虫や爬虫類や幽霊などは平気。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">神島聿也</span>　かしまいちや</span>
秀才で兄貴分。周囲の異変によく気付くが少し過保護。幼馴染のアルムに対しては一入。怒ると怖い。
実技も学問も申し分無く、武器の具現化は拳銃。
弱点はアルム関連。そして彼女とは運よく同じ班。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">久遠ユリ</span>　くおんゆり</span>
控え目で天然だけど芯はちゃんとある子。少し大きな胸がコンプレックス。つり目だけど美人さん。
学問は予習と復習でなんとか、実技は苦手。でも赤点ではない。武器は弓矢。
苦手なものは沢山あるが、同じ班の苑が凄い苦手。アルムと聿也に憧れている。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">真屋苑</span>　まやえん</span>
人間観察が好きでからかうのが趣味。常ににやにやしているせいで煙たがれているが、自分に興味がないので気にしてない。
学問も実技もやれば出来るが、やらないと教師やユリが困るので面白い。留年常習犯。武器は不明。
弱点は特に。ただ、親戚のいるまには不本意ながら頭が上がらない。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">阿木猛</span>　あぎたける</span>
不器用な熱血努力家。黙ってればモテるらしいが、自称アルムのライバルで彼女に勝負をふっかけては惨敗している。
学問も実技も努力が報われず補習組。装置は猛のみ両手に装着している。武器はサック。
弱点は女子。特に肌の露出が多いと赤面して照れる。鼻血も出る。彼にとってユリは女神。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">薬師寺慧</span>　やくしじけい</span> 
社交的な面倒臭がり。要領が良いので年齢も問わず友好関係もかなり広い。ただ、全ての行動は結局自分の為。
学問も実技もわりとそつなく出来る方。武器は爆弾。時限式も可能。
弱点は暑いところ。正直同じ班の猛も鬱陶しいし、面倒事に自分を巻き込まないで欲しいと思っている。

<span style="font-weight:bold;">訓練校のOB。</span>

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">相楽いるま</span>　さがらいるま</span> 
ふわふわした不思議さん。中称的な顔立ちと線の細さからよく女性と間違われる。
首席で卒業した天才肌。学問は元々好きで、実技は群を抜いて別格だった。武器に拘りはない。
弱点は不明。親戚の苑とは腐れ縁だと思っている。 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2016-05-08T20:11:47+09:00</dc:date>
		<dc:creator></dc:creator>
		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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		<title>夢の話</title>

		<description>


どこに行くツアーか忘れたけれど、…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 


どこに行くツアーか忘れたけれど、何かのツアーに参加した。
旅行中どこかのテーマパークのようなところに立ち寄ることになる。
これはその時の話である。

駐車場から園内の入口まで廃墟となった工場を通り抜ける作りになっているらしく、バスから降りると一向は工場内に入った。
中は噎せ返るような油の臭いが満ちていて、金属が錆びた臭いもしていた。
階段を上り、細い鉄板の通路を進んでいく。
靴で蹴る音が響く。
私は嫌な予感がした。
単にこの細い通路で列をなして歩いている状況で、私が最後尾だったからかもしれない。

余所見をしていると、下の階に錆びた鉄板で覆われた小屋が見えた。
工場の管理室のような建屋で、入口の窓ガラスに人影が映る。
園内の係員だろうと視界から外しかけたが、中から出て来たのが黒い服の女性だったからもう一度見てしまった。
彼女の手には大きめの注射器を持っているように見えた。
悪寒がした。
彼女がこちらを向いたのだ。
無表情だったが瞳が獲物を捕えたような鋭さがあった。
嫌な予感が的中しそうである。
一行が歩いてきた道を彼女は追うように向かって来たからである。
怖い。
怖くて振り向けない。
でも気配が迫って来ている気がした。

「あの子は料理が出来るんだったな」

後ろから中年くらいの女性の声がした。
振り向いて確認するまでもない。
確実にそこまで来ている。
勇気を振り絞って前の人に話しかけた。
走るのは無理でも、せめて早足で行かないかと。
しかしそんな悠長な暇もなかった。
何となく通路の端いっぱいに後ろから来た気配を躱すと、あの女性が今私が話しかけた人を捕まえたところだった。
悲鳴が辺りに響き、一行が一斉に振り返った。
伝染する悲鳴。
注射器を持つ女性の目は血走っている。
針が腕から抜かれる。
注射を終えた女性の目がこちらを向いた。
動けない。
怖いから動けない。
それもあったが、背中に圧力を感じたからだ。
後ろの人、つまり今まで前の前を歩いていた人が私を抑えつけていたからだった。
私は敢え無く女性に捕まり、右腕に注射針が刺し込まれた。
同じ針を使い回すのかとか今そんなことを考える余裕もなくて、注射器の中身が体内に入っていく感覚に吐き気がした。
女性の目が私を抑えつけていた人に向いた。
注射を終えたらしく針が抜かれ、女性が次の人に手を伸ばすが、その手は誰も捕まえることはなかった。
刺された人も私も含めた一行は全速力で走り出したからだった。

階段を下りて広いところに出た。
機材や材料を搬入するところのようだ。
最後尾の私たち（確か三人）は、皆が消えたことに動揺した。
振り返ると暗い屋内に同化した女性が追いかけて来ているのを見つけた。
足が遅いようだが油断は出来ない。
不意にエンジンの音が響いた。
工場内に響き渡るくらい大きな音だ。
ブレーキの音とともに曲がり角を荷台の付いたトレーラーのような車が現れた。
運転席の男性、多分最前列にいた人が大声で呼びかけてくる。
「これに乗れ！」
私たちは顔を見合わせてアイコンタクト。
その内に停車したそれの荷台によじ登った。
アクセルを踏んでエンジンを噴かすと走り出した。

工場を出ると外は晴れていた。
油の臭いもしなくなり空気が綺麗で、一人が伸びをした。
少し余裕が出て来て辺りを見渡した。
小型のバスが広い荷台をつけているような変な車だった。
伸びをしたのが外国の青年で、私を抑えつけていた張本人である。
もう一人が注射された同い年くらいの女性だった。

英語のアナウンスが流れた。
聞き取れなくて女の人が青年に聞くと「園内には50分いる」そうだ。
注射したところは変化がなくて逆に怖かったけど、もう一人の彼女も同じく変化がないらしい。
揺られていると遠くに走り回っている人が見えた。
その後ろを一回りも二回りも大きい人が追いかけていた。
「鬼ごっこみたい」と女の人が呟いた。
私も頷いてその様子を見守る。
すると前のバス部分から声がした。
「あれに捕まると終わり」らしい。
やはり鬼ごっこかと納得していると、追いかけていた大きな人が獲物を見失った。
見回して、近くにいた別の人に標準を切り替えて走り出した。
周りの人は追いかけられていなくても、大きな人を見かけたら直ぐに逃げ出している様子だった。
また英語のアナウンスが流れた。
青年が「よい旅を」だと教えてくれた。
また嫌な予感がした。
私を含めた三人は同じことを予想したのか顔が青くなる。
フェンスに囲まれた敷地から外に出た。
ゲートらしいゲートはないが、これで園内に入ったのかもしれない。

１グループに一人、鬼役だろうか大きな人が付くそうだ。
と言ってもその人にも追われるけど他のグループを担当している大きな人にも追われるという仕組みらしい。
逃げ切れる自信が全く湧かなかった。
するとバスの前を大きな人と追われている人が横切った。
そのまま路地に入ったのか暫くして大きな人だけが出て来た。
大きな人は見回している。
獲物を見失ったんだと思った。
あ、とその人と目が合った気がした。
勿論気のせいではなくて、こちらに向けて走り出した。
姿勢のいい走り方である。
予感は再び的中しそうだ。
拳を握りしめた女の人が提案した。
「このままだと私たち、また真っ先にやられるわ」と。
確かに先程と同じシチュエーションだった。
三人は顔を見合すと意を決して荷台から飛び降りて、バスとは違う道を持てる力の最大限で走った。
急いで物陰に隠れて、そっとバスを探すとそれを追いかける大きな人の姿があった。
全く負けていない。
もう少しで手が届きそうだ。
と、曲がり角を減速せず曲がった瞬間バスは横転した。
大きな人があっという間に追いつき、バスの扉をこじ開けると人を一人摘まみ上げ、背中の籠に放り込んだ。
ゾッとした。
流石にパーク内で死にはしないだろうが、捕まったら終わりという単語が脳内をぐるぐる回った。
「やっぱりもう園内に入ってるのかな」と私はぼやいた。
「じゃあ50分もここにいなきゃならないの？」と女の人が頭を抱えた。

直ぐ近くで悲鳴が聞こえた。
そちらを見たら別の大きな人が追いかけている姿があった。
正に地獄だ。
この中に大きな人が何人いるか分からない。
担当のグループの所要時間が過ぎたら一人減るが、新たにグループが入ればまた大きな人が導入されるのだろう。
実質減るどころか増える方が多い気がする。

園内に英語のアナウンスが流れた。
「チキンよりビーフが好き」と青年が訳してくれた。
唐突過ぎて何の話は全然分からない。
「牛肉料理が鍵らしいよ」と彼は笑って付け足した。
「彼らは牛肉が好き。どうにかして牛肉料理を与えれば活路がある、ということじゃない？」
女の人は彼の言葉を要約した。
私は料理という単語に聞き覚えがあった。
あの注射器を持った不気味な女の人が言った言葉だ。
「先ずは牛肉を調達するところからだ」と三人は目的が決まり、行動を開始させた。

隠れながら進んだ。
強靭な肉体も体力もない。
捕まる以前に見つかったら終わりだと考えた。
暫く歩いていると同じツアーにいた人を見つけた。
疲れ切った様子で座り込んでいる。
鬼ごっこの直後だろうか。
青年がその人に近づいて声をかけた。
「ビーフが鍵だよ」と笑顔で教えていたが相手には何の話か伝わっていないようだった。
女の人が苦笑いを浮かべて「大きな人には牛肉料理を与えたら良いのよ」と言った。

歩いていると丘まで来た。
入口付近を一望出来るがあちらこちらで鬼ごっこが繰り広げられていて、良い眺めとは言い難かった。
「バス停があるね」と地獄絵図に青冷める二人へ私は話しかけた。
時刻表を見るともう少しでバスが到着するようだ。
向こうでエンジンの音が聞こえ出した。
定刻通りにバスは来た。
出入り口が開いたが誰も降りて来ない。
このバスは園内を巡るもので、最初に乗ったバスは園内に入るまでの乗り物だったそうだ。
「牛肉売り場はどこですか？」と女の人が運転手に尋ねた。
「そりゃあ二つ目のエリアだね」
「歩いて行けますか？」
「何の為にバスがあると思ってるんだい？ 遠いよ」
そう言われてバスに乗ることにした。
車内はパーク外の路面を走るバスと変わらない内装だ。
誰も乗っていないのかと思ったがお客が一人、一番後ろの席にいた。
窓側に座った私は外を眺めた。
今までの出来事が嘘のようである。
道路と脇の木が一直線に延びていた。
「50分までに集合場所に行けるかな」と前の席に座る青年が言った。
「それまであの人たちに捕まらなければいいけれど」と小さな声で言った女の人は私の隣の席にいる。
窓から彼女に視線を移せば苦しそうな顔をしていた。

「車内販売は如何かな？」

突然見知らぬ老婆が話しかけて来た。
私たちは老婆を訝しげに見たが、彼女が押すカートを見ていたら何かが欲しくなった。
「何があるんです？」と女の人は尋ねた。
「美味しい食べ物や飲み物があるよ」という返答に青年は目を輝かせた。
「じゃあ牛肉ください！」
すると老婆は噴き出して次第に腹を抱えて笑い出した。
「坊やは車内販売で牛肉を売ってるのを見たことあるのかね。ちゃんとこのバスは目当てのエリアに向かっているんだから、そう焦るんじゃないよ」と。
青年は見て分かるくらい落ち込んだ。
「喉が渇いたわ。何がおすすめなんです？」
女の人はカートの中を眺めた。
ジュースと珈琲があるそうだ。
「小腹が空いたからポテトチップスがいいな」と立ち直った青年が言った。
「ポテトチップスは500円だよ」
「ぼったくりだ！」
「園内だからね」と老婆はまた可笑しそうに笑った。
「ジュースはいくらです？ 300円くらいですか？」
と私が聞くと老婆は涙を拭いながら大きく頷いた。
「園内だと妥当だろう？」と。
私と女の人はジュースを注文して、青年は何も頼まなかった。

「それは印だね？」

少し間を置いて老婆が鼻を鳴らした。
私たちは老婆を見ると彼女は得意気に腕を組んで何度も頷いていた。
どこに何の印があるのか分からなかったが、突然注射された箇所が熱を持った。
「これ、ですか？」と女の人が。
「あいつ怖かったろう？ だから逃げ出す奴が多くてね」老婆はにたにた笑いながら私を見て、それから青年を見た。
彼を見ると残念そうな顔になり、私たちに向き直ると笑顔になった。

「これは印だ。よかったね」
 ]]>
		</content:encoded>
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		<title>用語集</title>

		<description>喰らう者「イーター」
　憎悪、妬み、邪…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ <span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">喰らう者「イーター」</span></span>
　憎悪、妬み、邪心などの暗い感情から生まれる化け物。心と生気を餌として成長し、それが尽きると寄生している人間のうなじを裂いて、別の製造者候補に寄生する習性がある。二度目の寄生からは、製造者候補の頭部に乗りかかる形態を取るので、喰らう者の姿が見受けられる。可愛い見た目からトラウマ級まで様々である。
　喰らう者は生命に関わる危険な存在なので、売買は禁止とされる。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">製造者「ファクター」</span></span>
　喰らう者を感情に生み出し、それに寄生された人。寄生されると自暴自棄になり、自我を無くす。寄生の初期段階で、四肢の末端から徐々に黒く染まるので見分けが付きやすい。その時点で祓う者の退治対象であり、既に人ではないと見なされる。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">製造者候補「ファクターこうほ」</span></span>
　製造者候補とは感情のある全ての人間を示すが、中でも「きっかけ」のある人間は製造者になる確率が高い。そして候補の時点では見分けが付かない。但し、丁重な心のケアにより喰らう者の発生を回避することも可能である。
　たとえ喰らう者を自ら生み出さずとも、寄生されれば製造者となる。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">祓う者「エクソロサイザー」</span></span>
　正義感や希望などの強く明るい感情を持つ者のみが扱える武器を用いて、喰らう者を退治する人。
　訓練校に通い基礎課程を受講すると認定試験の受験資格が認められ、合格すれば武器の使用許可が取得できる。訓練生の間は模擬用の武器を指定区間内でのみ、使用が許される。
　使用する武器は、支給された特殊な装置を介し、装備した者の明るい感情と集中力を動力に具現化される。装備する者によって武器の形状が様々なのは、連想する武器が各々で異なるからである。

<span style="font-weight:bold;"><span style="color:#FF0000;">商う者「トレーダー」</span></span>
　密かに喰らう者を売買する違法な人。まかり間違えば自身も製造者になりかねないので、祓う者の訓練を受けた人が売買しているかもと噂されているが、未だ実体が掴み切れていない。 ]]>
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		<dc:date>2016-05-01T19:22:42+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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